文谷有佳里 個展

文谷有佳里 個展
2022.3/29〜4/23

– artist statement –

2005年から制作、発表を始め、
これまで17年ドローイングを続けてきました。

制作を始めた当初は、鉛筆で、
何か壊れやすい形を砂の中からそーっと取り出す様に
慎重にゆっくりと描いていました。

しかし制作を続ける中で、
描く手の動きは徐々に変化していきました。
ボールペンの線を生成するスピードは高速になり、
カーボン紙や鉛筆で描く際に起こる手のアクションは激しくなってきました。

音が鳴るほどに速いスピードで走るペン。
即興でリズムを演奏するようように紙に鉛筆やハサミを叩きつけ、
その際に生じる「音」や予備動作を含めた「身体運動」と、
その結果生まれる「線」。
描くことと演奏することが重なり
絡み合ってできてくる重層的な画面。

いつか人から頂いた「紙の上でダンスする」という言葉は、
今、その通りだと実感しています。

 

作家プロフィール