ナカバヤシ アリサ ARISA NAKABAYASHI
アーティストステートメント
抽象はより生々しい現実なのか。
絵画なのか滲み(にじみ)なのか。
ナカバヤシはスムースな支持体の上に、 オートマティズムと素早いブラシストロークで森や川にも見える滲 みのようなものを描く。
道に出ないようにと不自然にカットされた街路樹は誰もその声に耳 を傾けてもらえなかった彼女に、 庭園を流れる水は人から守られ暗闇を出ることのない彼に、 一見すると風景画にも見える絵が生々しい人々のリアルとして表現 されている。 そこに描かれたものは、 鑑賞者のバックグラウンドや世の中の課題によってたえず変化し、 絵画の身体を経験させ他人の痛みを想像させる装置となり得る。
私は幼い頃から日本という国で女性として生きてきて、 癒しがたい肉体の苦しみを感じてきた。 その傷を癒すための作業なのか、 それとも今助けを求めている人に手を差し伸べるためなのか。 どちらかだけということはないはずだ。 そんな自分の世界を物質化する行為は、誰かを理解する術であり、 社会との繋がりにもなっている。
道に出ないようにと不自然にカットされた街路樹は誰もその声に耳
私は幼い頃から日本という国で女性として生きてきて、
プロフィール
1992 | 東京都新宿区に生まれる |
2017 | 多摩美術大学 美術学部絵画学科 油画専攻 卒業 |
受賞歴
2016 | トーキョーワンダーシード 入選 |
2022 | BankART Under35 選出 100人10 選出 Idemitsu Art Award 青木恵美子審査員賞 受賞 FACE 2023 入選 |
個展
2019 | 「Cross Section Portrait」 / LAUNCH PAD GALLERY / 横浜 |
2022 | 「静かなる森」 / BankART Under35 2022 / 横浜 「流るるところ」 / GALLERY KTO サブスティテュート / 渋谷 |
2023 | 「A地点から」 / ビーク585ギャラリー / 大阪 「指先を見る」 / KATSUYA SUSUKI GALLERY / 目黒 「絵画に向けてのZ軸」 / Gallery TK2 / 日本橋 「自己の背の色を知らない」 / Gallery TK2 / 日本橋 「交雑するエノコロ」 / TS4312 / 四谷 |
2024 | 「未來的日子(Days to come)」 / Treasure Hill Artist Village / 台湾台北 project N 96 ナカバヤシアリサ / 東京オペラシティ / 新宿 |
グループ展
2014 | 「メンヘラ展2」 / LE DECO / 渋谷 |
2015 | 「メンヘラ展special」 / TAV GALLERY / 阿佐ヶ谷 |
2016 | 「お前らみんな友達じゃない展」 / DUST BUNNY / 池袋 トーキョーワンダーシード / トーキョーワンダーサイト / 渋谷 |
2017 | 第40回東京五美術大学連合卒業 ・ 修了制作展 / 国立新美術館 / 六本木2020 二人展「見てわかるもの」 / rusu / 目黒 |
2021 | 「超たまたま18」 / KOGANEI ART SPOT シャトー2F / 小金井 |
2022 | 100人10 / 東京ミッドタウン / 六本木 Idemitsu Art Award展2022 / 国立新美術館 / 六本木 |
2023 | FACE展 2023 / SOMPO美術館 / 新宿 Now You Know!Vol.3 / Whimsy Works Gallery / 台北 liminal / Gallery TK2 / 日本橋 WHAT CAFÉ EXHIBITION vol.25 / WHAT CAFE / 天王洲 「Dutch Auction ”ART NOW vol. 3”」 / 銀座蔦屋書店 / 銀座 「KONSHIN-TEN vol.5」 / gallery UG Bakurocho / 馬喰町 |