| 工藤千紘 琴線
2025.11/15(土)~12/21(日) 13:00~18:00 (月・火・水休み)
絵を描くことは答えがないものに答えを出すようなもので、優柔不断な自分はこれを定めることにどこか抵抗があった。「この線をここに引く」という決断すら、自分一人の責任として重く感じていた。 最近、コンピュータ上にコードで絵を描かせることを覚えた。「3つ分右」「45度斜め」「丸を5個」と数字を浮かべながら指示し、考え、頭に浮かべると腑に落ちることに気が付いた。数値という客観的な基準、疑いようのない「現実」との接点を持つことで、選択し、物事を決めていくことに対する不安が急になくなったのだった。 数字は創作行為を可能にする「橋」になり、線を引くことにも責任を負えなかった自分が絵を描けるようになってきた。目に見えるものを観察し、(数値に置き換えて)現実と繋がっていく。そんな当たり前な行為が、今はとても楽しい。 作品リスト |

